Wild Birch = 自然そのままの白樺

アルテックとイタリアのデザインスタジオのフォルマファンタズマ(Formafantasma)は、2020年から始まった協働の末、「Wild Birch＝自然そのままの白樺」という新たな木材選定基準を考案しました。それは、製品の外観に使用する木材を選定する際に、従来の基準の幅を少し広げ、自然ならではの個性や特徴が表出したバーチ材を外観にも用いることを意味します。

現代、世界的な気候変動と工業化により、フィンランドの森林と木材にも変化が起こっています。近年、節や昆虫による跡など自然ならではの特徴が多く表出するようになりました。新たな木材選定基準である「Wild Birch」は、自然素材ならではの不揃いな品質を称賛し、個々の木材に表れる自然が刻む痕跡を唯一無二の証として認めます。

それは、サステイナビリティに対する新たな価値の提案に繋がります。2024年以降、新たな木材選定基準の「Wild Birch」はスツールだけでなく、さまざまなアルテック製品の生産過程に順次適用されます。

アルテックの家具は、樹齢50から80年以上の木を使用しています。木々は成長するにつれて何十年にも渡り二酸化炭素を吸収し貯蔵します。木は材料や製品になった後も、二酸化炭素をそのまま蓄えています。そのため、長い樹齢の森を維持すること、伐採のサイクルを伸ばすこと、長く使うことができる木製製品を生産することはとても大切です。

「ワイルド バーチ」の導入は、2023年の秋、「スツール 60」のアニバーサリーモデルから始まり、今後さらに多様な製品へと範囲を広げます。「ワイルド バーチ」を用いた4本脚の「スツール E60 ワイルドバーチ」が店頭とオンラインストアに入荷しました。節や虫の痕跡、色の濃淡や不揃いなど、自然が刻む痕跡を賞賛し、表面に使用しています。自然素材ならではのそれぞれの個性をお楽しみください。